
枚方市長尾・藤坂・津田周辺の歯医者さん/あゆみ歯科クリニック長尾のスタッフが日々感じたことなどを綴ります
歯周病
2022/09/24
こんにちは!
歯科衛生士の野々下です
今日は歯周病についてお話していきますね
歯や口腔の健康を保つことは, 単に食物を咀嚼し栄養を摂取するだけでなく、 食事や会話を楽しむなど生涯にわたって豊かな生活を送るための基 礎になります。虫歯や歯周病を主とする歯科疾患は,その発症、 進行によって歯が喪失して口腔機能の害を引き起こし、 歯や口腔の健康に影響を及ぼすのみならず、 全身の健康や日常生活にも影響を及ぼします。 口腔の健康状態が生活の質(QOL)に与える影響や、 口腔の健康状態と全身の健康状態との関係を明らかにした報告によ れば、80歳の高齢者を対象とした結果から、歯の喪失が少なく、 よくかめる者は生活の質および日常生活活動(ADL)が高く、 運動・視聴覚機能が優れていることが明らかになりました。
歯の喪失に関する対策の一つとして「8020運動」が提唱・ 推進されています。 生涯を通じて自分の歯で好きなものをおいしく食べ、 生き生きとした会話や笑顔をもち続けるために、80歳になっても 20歯以上の自分の歯を保とうとする運動のことを「 8020運動」といいます。2011年の調査から、 8020達成者は38.3%であり,2005年の結果24.1% より増加している状態です。 永久歯の喪失原因としては歯周病によるものが41.8% と最も大きいとされてます。
「健康日本21」の目標の1つであった2010年まで「 8020達成者を20%以上にする」ことが達成できたのは、 しっかりと歯医者に行った国民と歯科医療従事者、 両者の努力の結果です。現在、健康日本21(第2次) が展開されていますが、2023年までに「 8020達成者を50%以上に、6024達成者を70%以上に、 さらには40歳で喪失歯のない者を75%以上にする」 ことを目標にしているそうです。そのうちの1つである「 8020達成者を50%以上に」は、 2016年に達成することができました。
歯周病は、国民の歯、 とりわけ永久歯の喪失の主な原因であることから、 歯周病予防は前述の目標を達成するための成人期以降の重要な課題 の一つとなります。そのためには、 20歳代における歯肉に炎症所見を示す者、 ならびに40歳代と60歳代における進行した歯周炎を有する者の 割合を減少させることを指標とし、 成人前期から高齢期にかけて生涯にわたる歯周病予防および治療対 策が不可欠となります。